30代となり、手に職を付けたいと考えどの資格がおすすめか気になりますよね。
即戦力を求められる30代は資格を取得するだけでなく、実践的に活用できる資格を意識して選びましょう。
この記事では30代におすすめの資格に加え、今から習得可能な即戦力のスキルを紹介しています。
自分に強みを付けたいと考えている方は必ず最後までご覧ください。
30代の転職で有利な資格とは
30代の転職で有利な資格は即戦力につながる資格なのはもちろん、手に職をつけられる仕事がおすすめです。
終身雇用を前提とした企業に依存するキャリア形成ではなく、自身が保有するスキルを軸に転職しながらキャリア形成している時代に移行しているためです。
そのため、ITエンジニアのように必ずしも資格が必要になるわけではありませんが、業務独占資格を取得すれば資格保有者しかできない仕事につけるため有利になることもあります。
どの資格をを取得すれば良いかは、自分自身の適性や求める働き方と照らし合わせて選びましょう。
例えば、業務独占資格を取得すれば転職に有利な一方で、その分野の法律にも精通する必要があります。
もし、苦手であったり適性がなければ資格を取得することでより不幸になる可能性もあります。
自分の強みや適性があり手に職をつけられる資格選びが大切です。
30代におすすめ資格10選
実用的な資格というのはどこに行っても通用する、まさに手に職をつけられる資格のことを指します。
キャリアアップを積み重ねて将来独立する、ということも夢ではありません。
ここでは次の10個の資格を紹介していきます。
- ファイナンシャルプランナー
- 社会保険労務士
- 中小企業診断士
- 宅地建物取引士
- 日商簿記
- 公認会計士
- 地方公務員上級・国家一般職
- 税理士
- 行政書士
- ケアマネージャー
合格率や資格の取得方法についても詳しく紹介していきます。
ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナー(FP)は相談者の収入状況や家族構成、資産などの情報をもとに、住居・教育・老後といった人生計画に必要な資金の計画を提案する仕事です。
人生経験がついてきた30代になるとFPとしての提案力も増すだけでなく、自分の人生においても有益な情報を活かすことができるという点もメリットです。
一度提案したら終わりではなく、出産や引っ越し、転職などのライフイベントごとにライフプランニングの立て直しも行います。
さらに最近では、WEBの記事の執筆や各種セミナーの公演など、幅広い活動により収益をあげるファイナンシャルプランナーが多くいます。
FPとしての本業はもちろん、副業の幅も広がるということです。
ファイナンシャルプランナーの年収の目安は約300万円~400万円程度です。
下記の参考リンクにてFPの都道府県別年収情報なども紹介されているので気になる方はぜひ参考にしてみてください。
参考:ファイナンシャル・プランナーの職業詳細|職業情報提供サイト
ファイナンシャルプランナーの資格は国家資格であるFP技能検定のほかAFP(Affiliated Financial Planner)、CFP(Certified Financial Planner)の民間資格があります。
FP技能検定3級であれば難易度としてはそこまで難しいものではなく、通信教育や独学でチャレンジすることができるため、まずは3級を取得し、そこから徐々にキャリアアップを目指す方法が最善でしょう。
2級になるとファイナンシャルプランナーに関する実務経験が2年以上、3級の資格を保持している必要があり、合格率は約40~60%とされています。
金融や不動産業界などの募集要項ではAFPまたはFP技能検定2級以上の資格と記載されていることが多く、取得しておくことで転職や就職で有利となるでしょう。
30代にとってFPは持っておいて心強い資格だといえます。
社会保険労務士
社会保険労務士とは、企業の労務、社会保険に関するコンサルティングを行う仕事です。
給与計算や退職金、企業年金制度の構築だけでなく、労働関連法令や社会保障法令に基づいて書類を作成も行います。
また、労働関係のトラブルが起きた場合は「個別労働紛争の解決の促進に関する法律」に基づいて当事者の代理として解決策を提案するといったことも行います。
国家資格でありながら一般企業に属して働くことが多いという特徴がありますが、顧問企業を抱えることができれば独立して年収アップを図ることも可能です。
社会保険労務士の年収は450~760万円が目安ですが、職業情報提供サイトによると780万円が統計的なデータとして掲示されています。
社労士の受験資格は、大学、短期大学を卒業した者もしくは大学で62単位以上を習得した方、厚生労働大臣が認めた国家試験に合格した方、高等専門学校(5年制)卒業者、社会保険労務士または弁護士などの補助業務に3年以上従事した方などが対象となります。
社会保険労務士試験に合格するには平均で約600~800時間の勉強が必要とされています。
難易度が低いとは決して言えませんが取得すれば70代や80代になっても活躍できる一生の資格となるでしょう。
中小企業診断士
中小企業診断士は中小企業の経営者に対して会計や財務状況、組織形態、マーケティングなどの視点から分析・問題提起・課題解決を提案する仕事です。
経営コンサルタントが持つことのできる唯一の国家資格とも呼ばれており、物事を論理的に捉えながら問題点を発見、その解決策を導き出すのが得意な人に向いている職業です。
合格率は10~20%とも言われており、近年では試験が難しくなってきていますが経営におけるさまざまな知識を身につけることができるため、ビジネスのあらゆる場面で活かすことができるでしょう。
中小企業診断士の試験は1次試験を通過すると2次試験があり、合格者は実務補習または実務従事を受けて中小企業診断士に登録されます。
合格条件としては、1次試験、2次試験の記述・口述の3つの項目で、総得点が全体の60%以上かつ40%未満の科目が1つもないことです。
中小企業診断士の年収は約500万円が目安となっており、受験資格は年齢や学歴を問わないため働きながら取得できる資格として30代からも人気です。
資格を取得すると中小企業診断士の研究会に属し、先輩に教えてもらいながら仕事を獲得していくため30代の若さで取得するにおすすめな資格です。
宅地建物取引士
宅地建物取引士(宅建)は宅建は不動産の売買、賃貸における仲介業務をする仕事です。
宅地建物取引士の仕事は独占業務となっており、高額な金額が動く不動産契約のトラブルを回避するために、契約書類の署名、押印、契約事項の説明などの手続きは宅地建物取引士を介す必要があります。
法律で守られた仕事であるため、30代で宅建を取得することで、安定したキャリアを築くことができるでしょう。
年収は320万円~540万円が目安となります。
宅地建物取引士の資格は「宅地建物取引主任者」と呼ばれる国家資格を取る必要があります。
不動産会社は従業員の5人に1人はこの「宅建」の資格を保有していなければならないという厳しい決まりがあり、不動産業界においては非常に重要な国家資格となっています。
受験者数は毎回20万人を超えるといわれており、非常に人気の資格です。
合格率は約15%、50点満点中35点、合格ラインは正答率約7割程度です。
国家資格の中では比較的取りやすい資格に分類され、対策をすることで取得可能な資格と言えるでしょう。
日商簿記
日商簿記は経理・財務管理担当であれば必ず取っておきたい資格であり、経理関連の書類制作や、財務諸表から企業の経営状態を把握することができるようになります。
求人を見てみると経理、税務関連の募集には日商簿記が記載されていることも多く、就職に有利になる資格です。
3級の難易度はそこまで高くありません。少し勉強すれば独学でも取れるレベルです。
2級で必要とされる学習時間は約200時間、合格率も約20%と難易度は一気に上がります。
1級にまでなると必要とされる学習時間は約500時間と言われており、合格率は10%を切るためかなりの難易度となります。
専門学校などに通う人も多く、計画的に勉強する必要があるでしょう。
経理・財務管理担当でない会社員であっても日商簿記を取得することで事業視点を上げることができ企業によっては簿記の取得を推奨されます。
30代の会社員は取得しておき損はないでしょう。
公認会計士
公認会計士は企業の監査、会計・税務処理を専門に行う仕事です。
会計・財務分野では最高峰の国家資格であり、3大難関国家試験の1つです。
企業へのコンサルティングも行うことがあります。
その性質上、企業に属するのではなく、監査、会計対象の企業からは独立しているという特徴があり、企業運営において欠かすことのできない業務を請け負うことからそのニーズはますます高くなっています。
公認会計士の年収は926万円が目安となります。
公認会計士の詳しい年収については公認会計士の職業詳細情報 | 職業情報提供サイトこちらで全国別に紹介されています。
公認会計士の試験は短答式、論文式の試験に合格したうえで、監査法人で実務経験を2年積み、終了考査に合格する必要があります。
ただ試験に合格すればいいだけでなく、2年間の経験を積む必要があるため、公認会計士になるまでの道のりは非常に長いものとなります。
その難易度は医師、弁護士と並び最難関とされ、試験の合格率は約10%です。
地方公務員上級・国家一般職
地方公務員上級というのは都道府県庁や東京都、政令指定都市で働くのが仕事です。
対して国家一般職は国の政策を実際に運用する現場で勤務することになります。
どちらも2~3年で転職を繰り返すのが共通しており、さまざまな職場を経験することで幅広い対応力を付けることができる仕事となります。
公務員の年収は320万~656万が目安となります。
どちらの職種も難易度は決して低くありません。
地方公務員上級試験は地方自治体ごとにことなるので一概にどちらの方が難しいとは言えませんが、レベル的には同程度と考えておいたほうが良いでしょう。
どちらの試験も試験内容が似通っている部分もあるため、勉強を進めつつ決めれば良いと思いますし、どちらも受けて合格を狙うという人もいます。
税理士
税理士は税金に関するスペシャリストであり、税金に関係のある作業全般を請け負います。
記帳代行、税に関するコンサルティング、アドバイスなどが主な仕事です。
ほかにも、企業の財務状況を税務の面から見て経営についてのコンサルティングも行うことがあります。
また、税務訴訟などがあれば補佐人として裁判所に出頭することもあります。
税理士の年収は717万円が目安となります。
参考:税理士 – 職業詳細 | 職業情報提供サイト(日本版O-NET)
税理士になるルートはいくつかありますが、最短ルートは資格を取得することです。
税理士資格を取るには1年~3年ほど勉強が必要とされており、5科目の合格率はどれも10%~20%となっています。
すべての科目を一発で合格するのは至難の業ともいわれており、少しずつ科目をクリアしていき着実に合格を目指す計画的な進め方が必要となります。
AIの発達により仕事がなくなると言われることもありますが、企業における税理業務は複雑で経営者からの税務や事業相談があるため当分、なくならないことが予想されます。
行政書士
行政書士というのは遺産相続協議書の作成から会社の設立まで、法律に関わるあらゆる必要書類の作成を代行する仕事です。
国家資格であり、あらゆる法律系資格のベースになるとも言われています。
行政書士から弁護士や司法書士、公認会計士など、専門とする分野によってはさまざまな資格へのステップアップも可能なのが特徴です。
行政書士の年収は600万円が目安となります。
参考:行政書士 – 職業詳細 | 職業情報提供サイト(日本版O-NET)
行政書士になるための試験は合格率が約10%となっており、決して簡単な試験ではありません。
ただし、行政書士試験の受験資格は幅広く、年齢、学歴、国籍等の制限がないため、誰でも受けることができます。
そのため、受験者の層が幅広いために合格率が低いと見ることができます。
それでも法律系の資格である以上、簡単ではない資格であると言えるでしょう。
ケアマネージャー
介護関連の仕事の中でもケアマネージャーは医療・介護・福祉のすべての知識を求められる仕事です。
さまざまな介護業務の中核を担う仕事であり、要介護者からの相談や要介護者に最適なサービスの選定とその連絡・調整、要介護者が自立できるようにあらゆる方面からサポートします。
また、ほかの介護士を管理するマネージメント能力も必要とされます。
ケアマネージャーの年収は330~420万円が目安となります。
参考:介護支援専門員/ケアマネジャー – 職業詳細 | 職業情報提供サイト(日本版O-NET)
ケアマネージャーの資格は介護支援専門員実務研修受講試験に合格する必要があります。
さらに実務研修を経てケアマネージャーとして登録することが必要です。
受験資格には社会福祉士や介護福祉士、保健師などで5年間の実務経験が必要とされています。
合格率は10%台で難しい部類に入りますが、実務経験があるので基礎知識はついていることを考えればしっかり勉強すれば十分合格することができると言えるでしょう。
30代女性におすすめの資格
女性は結婚や妊娠・出産によってキャリアを諦め、現場から離れざるを得ないことが多く、社会復帰をしようにも苦労するケースは少なくありません。
そこで出産後の再就職や子育てをしながら働くなど、ライフスタイルに合わせて柔軟に働くことができる資格をご紹介します。
おすすめの資格は次の4つです。
- 医療事務
- 調剤薬局事務
- 介護事務
- 歯科助手
それでは1つずつご紹介していきます。
女性におすすめの資格1:医療事務
医療施設の事務職として女性に人気のある資格です。
医療事務は病院などの医療機関で診療報酬の請求行ったり、患者さんの診察内容を点数化し自己負担額を計算します。
窓口や入退院の受付などの業務もありますが、基本的にはデスクワークが多く、体力を必要としません。
そのため、年齢に関係なく安定して働くことができる職種と言えます。
年収は地域にもよりますが、およそ250万~350万円とされています。
参考:医療事務 – 職業詳細 | 職業情報提供サイト(日本版O-NET)
医療事務は正社員からパート・アルバイトとさまざまな形で働くことができ、派遣でも人気の職種となっています。
医療事務の資格はすべて民間となり合格率は30%~80%と難易度もさまざまです。
代表的な資格は以下の4つがあります。
- 医療事務技能審査試験(メディカルクラーク(R))
- 医療事務認定実務者
- 医療事務管理士®技能認定試験
- 診療報酬請求事務能力認定試験
資格は専門学校や通信教育などで取得する方が多いですが、入社後に実務経験を積んで独学で勉強する、資格取得支援制度を利用して資格を取る方もいます。
医療事務の資格があれば転職や就職で有利となりますが無資格OKや未経験でも募集している求人もあるため、気になる方は全国の求人に強いリクルートエージェントを利用してみてくださいね。
女性におすすめの資格2:調剤薬局事務
調剤薬局で保険の確認、明細の作成、受付や会計などの事務作業をする資格です。
比較的手軽に取得できる資格でありながら、勤務時間も安定しているので残業などの心配もなく、家事・育児との両立もしやすいのが特徴です。
日本全国の薬局で働くことができ、求人も安定しているため人気がある資格です。
女性におすすめの資格3:介護事務
これから来る超高齢化社会において非常に重要とされている介護業界で、介護報酬請求業務(レセプト作成)やケアマネージャーのサポートを行うことができる資格です。
介護業界はハードという話を聞くかもしれませんが、それは現場の話、事務であれば体力勝負ということはありません。
そのため、長く安定して働けるという特徴があります。
さらに、資格を取れば自分の家族の介護にも能力を活かすことができるのも人気の理由です。
未経験からでも資格があれば強力な助けになります。
女性におすすめの資格4:歯科助手
歯科助手がいない歯医者はありません。
それくらい必要不可欠な職種です。
歯医者の受付、会計、診療のサポートまで幅広い業務を担当します。
勤務形態も幅広く、自分に合った働き方を選択することができます。
また、歯医者は日本中にあり、引っ越しても就職しやすいというメリットは魅力です。
資格よりも役立つ即戦力のスキルを身につける方法もある
転職では資格よりもスキルが重要視されることが多くあります。
資格はその人の知識や努力をアピールするものではありますが、それ以上のものでもありません。
企業が人を採用する時に見るのは「実際に現場で活躍できる見込みがあるかどうか」です。
資格ではなく、スキルを身につけることで有利に転職を進められないか検討してみましょう。
おすすめのスキルは次の4つです。
- ITエンジニア
- デザイナー
- ライター
- TOEIC
次にそれぞれについて説明していきます。
ITエンジニア
ITエンジニアは人手不足が続いており、売り手市場です。
20年以上続いており、ITエンジニアの求人倍率は8倍です。
つまり1人あたり8人の求人がある状態です。
「いまからITエンジニアは無理だよ」
と、考える方も多いですが実はプログラミングスクールに3ヶ月通えば転職できます。
おすすめのスクールはテックキャンプ エンジニア転職で、98%以上の人が転職に成功しています。
さらに「転職保証」もあり、転職できなければ全額返金とリスクが少ないです。
- 転職成功率は98.5%!転職できなければ全額返金
- 受講生の94.1%が学習をやりきっている
- 30代でも受講可能!40歳の転職成功事例あり
もちろん、文系・未経験者から挑戦できます。
「自分には無理だ」
なんて考えるくらいなら、3ヶ月のあいだ死に物狂いで受講してみましょう。
ただし人気のスクールですので受講枠が早く埋まります。
30代で転職保証のあるスクールはほとんどありませんのでお早めにどうぞ。
ちなみにテックキャンプ エンジニア転職の無料相談・カウンセリングはこちらから受けることができます。
デザイナー
グラフィックデザイナーは意外にも未経験でもOKという求人が多い職種です。
もちろん、ある程度のスキルは必要ですので、専門学校などで勉強してから挑戦するのもおすすめ。
どこの専門学校も3ヶ月から半年程度の勉強期間でスキルを身につけることができます。
ライター
ライターというと取材やインタビューをして記事を書くというイメージを持つかもしれません。
しかし、最近ではWEBサイトコンテンツのライティングという仕事がたくさんあります。
ランサーズやクラウドワークスといったクラウドソーシングサービスを利用すれば未経験でも仕事を始めることができます。
最初は低単価の仕事しか受注できませんが、実績を積み上げることで少しずつ高単価の仕事も取れるようになっていきます。
文章を書くのが好きであれば誰でもライターとしてキャリアをスタートすることが可能です。
年収も月1万円〜30万円と幅がありますがフリーランスとして働くことは十分可能です。
TOEIC
国際化が進む現代において、英語が話せる、読める、書けるというのはプラスアルファのスキルとして大きく評価されます。
どの業種でも世界を相手にできるというだけでマーケットは何倍にも広がるためです。
そういう意味でもTOEICで高得点を取っておくことは良いアピールポイントになると言えるでしょう。
その他
コミュニケーション能力を向上させたい方には、コミュニケーションスキル取得の講座もありますので、参考にしてみてくださいね。
まとめ
30代からでも狙える資格はたくさんあります。
しかし、どの資格に挑戦するかは年収だけで選ばない方が懸命です。
会計士や税理士といった超難関資格は合格することができればかなりの高収入を狙えますが、相当の覚悟を持って挑むことが必要です。
ポイントは自分がどのような人生を送りたいのか、という点でしょう。
とにかく稼ぎたいのか、家族との時間を大切にしたいのかなど、ワークライフバランスを考えながら自分のキャリアプランを練っていけば自然と必要な資格も決まってくると思います。